みなさん、愛車のオイル交換時期をちゃんと知っていますか?エンジンオイルの交換は、エンジン性能を維持し続けるためにも重要な要素になります。しかし、何キロを目安に交換すればよいのかわからない方もおられるのではないでしょうか。

そこで今回まるブログでは、元整備士ということを活かしオイル交換が必要な走行距離の目安について詳しく解説します。オイル交換の必要性も理解できると思います。交換しないでそのまま乗り続けるリスクなども紹介します。ぜひ参考にしてください。

オイル交換が必要な走行距離は何キロごとか?

オイル交換の適切なタイミングとして挙げられる目安が3,000km~5,000kmです。前回のオイル交換から3,000km以上走行してる場合はオイル交換を検討した方がいいでしょう。

走行距離が長くなればなるほど、エンジンオイルが劣化してエンジンへの負担が増します。汚れが蓄積したりオイル量が減ったりすることで本来の効果が発揮できなくなるためです。みなさんの中ですでに5,000km以上走行してる場合は、一度エンジンオイルの状態を確認することをオススメします。

ただし、走行距離のみが判断基準となるわけではありません。一般的に言われる基準を超える前に交換が必要な場合もあるので、あくまでひとつの目安として覚えておいてください。

走行距離以外のオイル交換の目安は?

オイル交換のタイミングは、走行距離以外の目安も覚えておきましょう。自動車メーカーが推奨している頻度や、前回交換してからの経過日数も目安となります。また、環境によっては早めの交換が必要な場合もあります。目安をご紹介します。

前回交換してからの経過日数

前回のオイル交換から3ヶ月~6ヶ月での交換が推奨されます。ただし、走行距離が5,000kmをオーバーしているなら3ヶ月以内でも交換を検討した方がいいでしょう。

走行距離が短いと、交換しないという判断をしている方もいるかと思います。しかし走行距離が3,000km以下でも長期期間しているのであれば交換するのが賢明です。走行距離と使用期間のどちらか早いほうで交換しましょう。

エンジンオイルの交換時期を早めた方がいいケース

エンジンにかかる負荷が大きいほど、エンジンオイルの劣化も早くなる傾向があります。日常的に運転するエリアが以下の環境にあてはまる場合、早めに交換した方がいいでしょう。

  • 急勾配の坂道を走る機会が多い
  • 高速道路を長時間走行している
  • 信号エリアで停止と発進を頻繁に行う
  • 一度に運転する距離が極端に短い

上記の環境は、いずれもエンジンに負担がかかりやすい走行環境です。すべてのケースが劣化につながるわけではないものの、一般的な道路を走行する場合に比べると注意したほうがよいでしょう。

エンジンオイルの役割とは?

エンジンオイルには、エンジンを正常に作動させるための役割が主に5つあります。以下の作用と働きを理解し、エンジンオイルの重要性を把握しましょう。

潤滑作用:エンジン内の部品の摩擦を抑制。

密封作用:ガスの吹き抜けを防ぐ働き。

冷却作用:エンジンから発生する熱を吸収して冷却。

清浄作用:稼働中に発生したカーボン、スラッジ、酸化物を取り込む。

防錆作用:金属のさびを防止。

古いエンジンオイルを長期間使い続けると、本来の効果を発揮できずエンジンの故障につながる恐れがあります。エンジン単体では解決できないトラブルを防止する役割を担っているともいえるでしょう。

エンジンオイルを交換しないと起こるリスク

エンジンオイルの役割や交換の重要性は理解したものの、オイル交換をせずに劣化したまま放置するとどうなるのか、イメージできない方もおられるのではないでしょうか。ここでは、オイル交換を怠った際のリスクを3つご紹介します。

燃費低下のリスクエンジンオイルの劣化によるリスクのひとつが、燃費の低下です。エンジンオイルの役割のうち、以下の作用が低下することで燃費に影響がでます。    

潤滑作用の低下:摩擦抵抗が増える

冷却作用の低下:エンジン内部に熱が発生しやすくなる

密封作用の低下:出力が落ちる

エンジンを効率的に動かせなくなると燃料の消費量が増えるため、本来の燃費性能を発揮できません。燃費の低下はほかの要因が関係している場合もありますが、交換時期の目安を過ぎているならエンジンオイルの劣化を疑いましょう。気付きにくい部分なので、オイル交換の時期や燃費について普段から意識することが大切です。

エンジンの異音や騒音のリスク

エンジン内部の部品は、エンジンオイルが潤滑の役割を果たすことでスムーズに動きます。しかしエンジンオイルに汚れが蓄積したり量が不足したりすると、潤滑作用を十分に発揮できません。潤滑作用が衰えると部品同士の摩擦が大きくなり、エンジンを稼働させたときに異音が発生するリスクにつながります。エンジンをかけた直後から異音が聞こえる場合、エンジンオイルの劣化や量が減っていることを疑いましょう。軽度であれば気付かないケースもありますが、放置するとさらなるトラブルを招くこともあるので、早めに交換したほうが賢明です。

まとめ

オイル交換の時期は複数の要素を考慮したうえで見極めなければいけません。走行距離は3,000km~5,000kmを一つの目安としてほかの基準もふまえながら車にあったタイミングで交換しましょう。