最近は電気や燃料電池など脱石油に向けた自動車の多様化が進んでいますが、それでもガソリンは主燃料であります。

現在、ガソリン価格が高騰しているので「こんな状況、いつまで続くのか?」とガソリン価格の動向が気になるドライバーも多いと思います。

また、ガソリン価格が変動する要因について関心を抱いている方もいるはずです。どのように価格が決まるのか、社会の状況や世界情勢などがどのように関わっているのか。

そこで今回まるブログでは、ガソリン価格の最新データや推移予想のほか、ガソリン価格の仕組みや変動要因などをなるべく分かりやすくまとめてみたいと思うのでご覧ください。

【2022年】ガソリン価格の動向

ガソリンスタンド 画像 フリー に対する画像結果

最新のガソリン価格の推移を見ていきましょう。

全国レギュラー価格、次に地域ベースの価格をご紹介します。なお、ここに挙げる数値は「資源エネルギー庁「給油所小売価格調査」」を参照しています。

2020年末から2021年末にかけてレギュラーガソリン価格が上がっていることが分かります。2021年12月時点でも全国のガソリン平均価格は160円台と高値です。

ここ3年ほどの期間の推移を見てみると、2019年は140円台2020年には一時、120円台まで値が下がりましたが、その後、2021年頃から140円台、150円台と高騰していき、2021年10月に160円台に達して現在に至っています。

なぜガソリン価格が高騰している?

上のグラフは2021年11月~12月にかけてのレギュラーガソリン価格の推移です。

このように直近を細かく見ていった場合、ガソリン価格がゆるやかに下落しています。値下がりの理由については原油の先物価格が一時下落したことになります。

この下落は、新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」出現の影響による景気回復の遅れに対する警戒感が理由とされています。

変異株によって経済が再び停滞し、原油の需要が落ち込むという見方が強まったため、原油の先物価格が一時下落、ガソリン価格に影響を与えて値下がりしたというわけです。

ガソリン価格、今後は?

この状況をどうにかしようと政府は石油の元売り会社に補助金を出すという緊急的な時限措置を年末年始あたりから開始するという話があります。

現在全ガソリン平均価格は160円台ですが、170円台を超えた時、出光やコスモのような元売り企業に1リットル最大5円を支給するという方針です。

これにより、卸売価格を抑えて我々消費者が支払うことになるガソリンの店頭価格がこれ以上値上がりすることをストップさせるという狙いです。

しかし結局のところ、ガソリンスタンドが店頭価格を設定するため、実際にガソリン価格が安くなってくれるのかどうかはガソリンスタンド次第

そのため消費者が値下がりを実感できる結果になるかどうかは定かではありません。さらには、こういう補助金という措置は過去に例がないらしいので、企業の混乱も懸念されています。

年度別レギュラー価格を比較(2017~2021)

過去に目立った高騰の動きがあったのが2018年で、6カ月ほど150円台が続きました

この高騰の原因は「OPEC(石油輸出国機構)による協調減産」––産油国が協調して世界の原油産出量を減らす取り組み––や、「アメリカによるイランへの経済制裁」––イラン産石油が減ることへの懸念––などが主として挙げられます。

さらに時期をさかのぼると、2013年~2014年。この年は長期的に150円~160円台が続いた高騰でした。

ガソリン価格推移は、新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」が出現したことで、原油の需要が落ち込むという見方が強まったために、原油の先物価格が一時下落、ガソリン価格に影響を与えてゆるやかに下落しています。とはいうものの、依然として高止まりの状況には変わりありません。

ガソリン価格の仕組み

ガソリン価格はその価格構成のうち、約8割以上が原油代と諸税で占められています。

先に説明した通り、原油代は市場価格で決定されるので日々変動していますし、日本は原油を輸入するため、円安や円高といった為替レートの影響も受けています。

そのほか、製油所からの輸送費用なども含めてガソリン価格は決定されています。

まとめ

ガソリン価格は原油価格に大きく影響を受けています。その原油価格も様々な要因によって日々変動しているものですから、長期的な視野でガソリン価格の動向を予測するのはかなり難しいことではあります。

ただ、ガソリン価格は原油価格におよそ一か月遅れて連動しているので、近い将来の予想ならまだ分析しやすくなっています。これからガソリン価格の動向をチェックする時には合わせて原油価格の動きにも注目してみるといいでしょう。

また、戦争や経済、政策や災害など世界情勢について様々な面から日々触れておくことも大事です。